青色申告に挑戦したい方が、一番頭を悩ませるのが「記帳」だと思います。
特に65万円の特別控除を受けるためには、複式簿記での記帳が必要で、貸借対照表と損益計算書を完成させる実力が求められます。
最近はパソコン簿記が主流となって、以前ほど、「最低でも、簿記3級の実力がないと」なんてことは言われなくなったものの、基本は押さえておかないと、実際の業務のための簿記は無理です。
そうはいっても、いまさら学校で簿記を教わるゆとりなんかないし、全般的なことはざっと押さえておいて、実際の取引についてだけ、詳しく覚えることができればいいんだよね…というニーズをお持ちの方は、ぜひ、税務署が行っている記帳指導を利用されることをお勧めします。
これは、各税務署が中心になって、記帳を覚えたい人のために、税理士や青色申告会などに記帳指導を依頼して講習などを行うものです。
受講は無料ですし、パソコンを使った簿記を覚えるのには良い機会です。
地方によって若干の開催時期の違いはあることと思いますが、おおむね6月過ぎたころに行われるのことが多いそうです。
一斉講習での指導を希望しないで、個別の取引の相談に乗ってほしい、という希望を出すと、税務署から委託された税理士さんが、各事業所までやってきて、個々の取引について直接仕訳や記帳の方法を教えてくれるというやり方も可能です。
これだけ丁寧なのに、この、記帳指導はなんと、無料で受けられるんですね。
もちろん、正しい納税を行うことが一番の目的ではありますが、結果として確定申告がスムーズになり、更に節税効果も上がる、という利点もついてきます。記帳で悩んでいるのなら、ぜひ、早めに税務署に問い合わせて、税理士の派遣を希望するのがオススメですよ。