給与所得者のほとんどが年度末に所得税の調整、つまり年末調整を行うことになりますが、この年末調整の仕組みについて説明します。
年末調整はサラリーマンの給与所得に関しては自動的に納税額が算出される仕組みになっていますが、なぜこうなっているかというと、端的に言えば年度末に収入のあるすべての人々が税務署に来たとしても、とても一日ではさばききれないからです。
サラリーマンは源泉徴収の義務者である勤め先の会社に、税額精算の事務を義務づけて、確定申告を省略しています。
つまり年末調整とはサラリーマンの確定申告といってもいいと思います。
給与所得控除額から年収を差し引き、そこから割り出された給与所得に対して所得控除額を差し引き、所得税額が割り出されます。
つまり、所得控除に適用される項目の書類を会社員から集めて、それに対して年収額と差し引きを改めて計算、毎月の源泉徴収額の累計と比較し不足があれば過不足として給料から差し引き、多く徴収していればその分給料に還付するという形となります。
従って、サラリーマンにとって、収入が自分の会社だけに限られる場合は確定申告の必要はありません。
もし副収入など、他からの収入があるときは確定申告が必要となります。
その時に収入のあるところが複数にわたるケースや、ギャンブルや投資によって急に大きな収入を得たという場合は控除額の計算などを含めて手続きが複雑になりますから税理士に年末調整を相談されることをお勧めします。